移動平均乖離率は、どういうオシレーターなんだろう?おすすめの設定値・使い方を知りたいな。
移動平均乖離(かいり)率は、チャートと移動平均線の差を数値化したものです。
【買われすぎ】【売られすぎ】の指標としてみられることが多いため、逆張り手法に使われることが多いです。
移動平均線と組み合わせて考えることによって、勝率が上がります。
また、1本のラインのみなので、初心者の方にもおすすめです。
以下の記事では、移動平均乖離率の設定値・使い方について詳しく解説していきます。
移動平均乖離率とは
移動平均乖離(かいり)率とは、現在の価格と移動平均線の差を数値化したオシレーターです。
『移動平均線から離れた価格は、いずれ移動平均線に戻る』という考えが基準となって作られたオシレーターのため、【買われすぎ】【売られすぎ】の判断をすることができます。
そのため、逆張り手法を使う方に好まれて使われています。
計算方法
移動平均乖離率=((当日の終値-移動平均値)÷移動平均値)×100
実際の価格と移動平均線がどれだけ離れているかを示しているだけなので、移動平均乖離率の計算方法は、上記の通りシンプルです。
移動平均乖離率のおすすめ設定値
移動平均乖離率の設定値について解説していきます。
一般的な設定値
移動平均乖離率の数値は、【25】が一般的に使われています。
なぜならば、移動平均線の基本の設定が昔から【25】が使われているからです。
おすすめの設定値
昔の考えでは、土曜日も相場が開いていたので、1ヶ月25日取引ができたので、【25】でもOKでした。
しかしながら、近年では、平日の5日間しか取引ができないため、5日×4週間=20日間が実際の1ヶ月間の取引日数です。
そのため、現在の相場に合わせるなら、【20】がおすすめです。
移動平均乖離率の見方
- 向き/角度
- 0ライン
- 直近の高値・安値
移動平均乖離率は、上記の3つを見ます。
1つずつ詳しく解説していきます。
向き/角度
- 上向き⇒買い圧力優勢
- 下向き⇒売り圧力優勢
- 急角度⇒強い相場
- 緩やかな角度⇒弱い相場
向き/角度を見ることにより、相場の強さ・方向が分かりやすくなります。
0ライン
基準となる【0ライン】よりも、上にあるなら【売り目線】・下にあるなら【買い目線】という見方をします。
直近の高値・安値
直近の高値・安値も大切な判断材料です。
特に、移動平均乖離率の最高値・最安値付近では、逆に動く可能性が高いので、注意しなければいけません。
移動平均乖離率の使い方
- 基本【逆張り】手法で使う
- 0ラインよりも隔離率が上にある時【売り目線】
- 0ラインよりも隔離率が下にある時【買い目線】
- 0ラインよりも離れれば離れるほど逆方向圧力が強くなる
- 隔離率の直近高値・安値付近で反転することが多い
移動平均乖離率は非常にシンプルなので、使う際に見る点は、上記の5つしかありません。
また、他のオシレーターのようにダイバージェンスは存在しません。
基本戦略は逆張り
移動平均乖離率の基本戦略は、逆張りで考えていきます。
移動平均乖離率の直近の高値・安値付近で、ローソク足などの形を見ながらエントリータイミングを狙うのがおすすめです。
利益確定にも使える
移動平均乖離率は、利益確定にも使えます。
移動平均乖離率は、元々【移動平均線に価格はいずれ戻る】という考えで作られているので、0ラインに触れる=移動平均線に価格が戻ったので、目的達成です。
移動平均乖離率の手法
移動平均乖離率の手法について詳しく解説していきます。
移動平均線と組み合わせた手法
移動平均乖離率は、移動平均線と価格との乖離について表すため、移動平均線の補佐をするオシレーターです。
そのため、移動平均線との相性は抜群にいいので、両方の特性を生かしながら相場の方向を考えていくのがおすすめ。
チャートパターンと組み合わせた手法
移動平均乖離率だけだと、いつ相場転換するのか分かりません。
そのため、相場転換を表すチャートパターンと組み合わせる事で、エントリータイミングが分かりやすくなり、勝率+利益率を上げることが可能になります。
FXで知っておくべきチャートパターンは、↓の記事に書かれている9つを覚えれば問題ありません。
ローソク足の形と組み合わせた手法
チャートパターンだけだと、時間がかかる場合があるので、値幅を狙えない場合があります。
そのため、ローソク足の反転パターンを利用することで、より早く相場の変化を知ることが可能です。
【注意】移動平均乖離率は暴落に弱い
移動平均乖離率は、暴落などの急な価格の変動に弱いです。
そのため、移動平均乖離率の直近の高値・安値を抜いたら、すぐに損切りをしたほうがいいです。
↑下落トレンド中に、移動平均乖離率の直近の安値を割ってさらに暴落。
↑移動平均線の流れは悪くなかったが、下がりはじめたら、一気に10円以上の暴落をした。
一旦、移動平均乖離率の直近の安値を割ると、底が分かりにくいので注意が必要!
移動平均乖離率以外のおすすめオシレーター
- RSI
- MACD
- ストキャスティクス
移動平均乖離率以外のおすすめのオシレーターは上記の通りです。
1つずつ詳しく解説していきます。
RSI
チャートから一定期間の変動幅を抜き出し、それを1本の線に表示するオシレーターのため、【買われすぎ】【売られすぎ】の判断基準として使われています。
1本の線を見て判断するため、シンプルで使いやすく多くのトレーダーに好まれています。
MACD
MACDとは、【MACDライン】と【シグナル】の2本の線を使って、トレンドの方向性・転換点を考える手法です。
MACDも世界的に有名なオシレーターの1つのため、多くのトレーダーが使っています。
ストキャスティクス
ストキャスティクスとは、一定期間の変動幅と終値の関係から【買われすぎ】【売られすぎ】を判断するためのオシレーターです。
他のオシレーターよりも相場の初動をとらえやすいというメリットがある反面、ダマシが多いというデメリットがあります。
移動平均乖離率のよくある質問
- MT4で使えますか?
- Trading Viewで使えますか?
- 200日移動平均乖離率を表示するべきですか?
移動平均乖離率のよくある質問は、上記の通りです。
詳しく解説していきます。
MT4で使えますか?
移動平均乖離率は、MT4で使うことができますが、デフォルト設定では搭載されていません。
そのため、MT4にインストールする必要があります。
Google検索で「移動平均乖離率 MT4」と検索すれば、無料で提供しているサイトがあります。
サイトからダウンロードして、MT4にインストールすれば、使用可能です。
MT4にインストールする方法は、↓の記事を参考にしてください。
Trading Viewで使えますか?
Trading Viewでも使用が可能ですが、デフォルト設定では入っていません。
そのため、Trading Viewのサイトから「Moving average deviation rate」のスクリプトコードをゲットし、スクリプト登録する必要があります。
200日移動平均乖離率を表示するべきですか?
200日移動平均乖離率を表示している人もいますが、200日移動平均乖離率を表示しても、エントリータイミングは、1年に1回~2回しかないので、表示してもあまり役に立たない可能性が高いです。
そのため、移動平均乖離率の設定値は、1ヶ月に1~2回のエントリータイミングがある、中期の【20】がおすすめです。
まとめ:移動平均乖離率は逆張りポイントが分かる
移動平均乖離率とは、『いずれ価格は移動平均線に戻る』という理論のもと、実際の価格と移動平均線の差を数値化したオシレーターです。
そのため、移動平均線との相性が良く、逆張り手法に使われています。
使い方もシンプルなので、FXを始めたばかりの初心者にも人気があるオシレーターです。
その他のオシレーターは、↓の記事にまとめています。