ダウ理論ってナニ?って人は読んでみて!知ったら勝てるわけじゃないけど、勝ってる人はみんな知ってるよ。
トレードの勉強していると、【ダウ理論】は必ず出てくるワードですよね。
ダウ理論を知っていたら、トレードで勝てるかと言われると『勝てる』ようになりますが、ダウ理論は必ず勝てる聖杯ではないので、勉強・検証しなければいけません。
この記事では、【ダウ理論】【ダウ理論の欠点】について詳しく解説していきます。
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ダウ理論とは
ダウ理論は、アメリカの「チャールズ・ダウ」が提唱した株の値動きに関する考え⽅です。
「株式の」記事を執筆していたジャーナリストであり、証券アナリストでもあるダウさんが、経験をもとに「これが重要!」とまとめたものです。
株価だけでなく、FX の通貨の値動きも同じ考え⽅が使われています。
FXを勉強する⼈にとって、ダウ理論は、チャートの値動きを理解するうえで、最も重要な考え⽅のひとつであるといわれていて広く世界に浸透しています。
ダウ理論だけで勝てる?
ダウ理論は相場の本質であるため『ダウ理論だけで勝てる』と言っているトレーダーの方もいますが、実際にはダウ理論のみで勝つのは難しいです。
なぜならば、相場は様々な要因が合わさって価格を形成しているからです。
ダウ理論の6原則は難しい
ダウ理論は 【6原則】から構成されています。
しかし、最初に⾔ってしまうと、『FX 初⼼者には難しい』『意味わからない』と言われている理論でもあります。
ダウ理論が難しいと言われている原因
もとは英語の説明が、⽇本に伝わるときに、専⾨家向けに難しい⽇本語で翻訳されてしまったことも悪かったのではないかと思います・・・。
「難しい」と前置きしたうえで、⽇本に伝わっている⼀般的な解説をそのまま書くと↓
1. 平均はすべての事象を織り込む
引用:wiki
2. トレンドには 3 種類ある
3. 主要トレンドは 3 段階からなる
4. 平均は相互に確認されなければならない
5. トレンドは出来⾼でも確認されなければならない
6. トレンドは明確な転換シグナルが発⽣するまでは継続する
⇑「平均」「トレンド」「出来⾼」「転換シグナル」など値動きに関する専⾨⽤語が並んでいますが、意味が分かりますか?
まずは、これらの意味を理解していないと、全体を理解するのも難しいことになります。
FX のトレードスタイルには、スキャルピング、デイトレード、スイング、⻑期といろいろありますが、ダウ理論を使ったトレードは、すべて⼀般的に⻑期トレードが多い「株式」が元になっています。
このため、FX の短期トレードがメインの⽅には、「そんなこと、トレード中に考えている暇はない!」2 や 3 など、あまりピンとこないものもあることは事実です。
また、 5 の「出来⾼」も、FX でそこまでしっかり⾒てトレードしている⼈は少ないです。
勝っている⼈たちは、ダウ理論をちゃんと理解しているの?
ダウ理論は、「チャートの値動きとは、こういうものである」と説明したものなので、トレードを何千回、何万回としている⼈たちは、それがダウ理論だと必ずしも意識していなくても、ひととおり理解はしています。
先にも述べましたが、私個⼈的にはこの 6 つの原則、FX 初⼼者のうちに無理してすべて理解する必要はないと考えています。
私⾃⾝も、覚えようと努⼒したわけではなく「いつの間にか理解してた」実感があります。
なので、今はチンプンカンプンだとしても⼤丈夫です!
FX の勉強は果てしなく続くものですが、それまでの理解度によって他のこともスッと理解できるときが来ます。
そのときに覚えれば OK です!
大切なのは、チャートの数を見ることです。
多くのプロトレーダーの方たちは、何千・何万のチャートを見てきています。
その中で、この形前も見たな、ここ上がりやすいな・下がりやすいな等、感覚で覚えているのも事実です。
トレードを何度も何度も検証して体で覚えていく方法が一番上達が早いです。
【今すぐトレードに使える】ダウ理論の重要な原則
FX で勝っていくためには、ポジションを⽴てるときのエントリーのタイミングと、利益確定のタイミングを上⼿に⾒分けられるようになることが重要です!
その観点で、FX のどんなトレードスタイルにもぴったり当てはまる重要な原則といえば、【トレンドは明確な転換シグナルが発⽣するまでは継続する】です。
とりあえず、ダウ理論はこれだけ覚えとけばOKです。
【トレンドは明確な転換シグナルが発⽣するまでは継続する】とは
それでは、「トレンドは明確な転換シグナルが発⽣するまでは継続する」の意味をかみ砕いて説明してみたいと思います。
まず、上昇トレンドも下降トレンドも、⼩さく上がったり下がったりのジグザグを描きながら、⼀定の⽅向に向かって動いていきますよね。
明確な転換シグナルとは、向かっているトレンドの⽅向性が変わったかな?と思われる値動きになったときのことを指します。
上昇トレンドの「転換シグナル」とは、⾼値が更新していく値動きのリズムが崩れたときのことを言います。
つまり、6 の原則は、「値動きの規則性が崩れるまで、上昇または下降のトレンドは続きますよ」と⾔っているのです。
考えてみれば当たり前のことですよね!
同じことですが、上記の図を「下降トレンド」の場合でも確認しておきましょう。
下落トレンドの場合は、安値が更新していくリズムが崩れて【相場転換シグナル】が発生しています。
よく見る転換のチャートパターン
- ダブルトップ・ダブルボトム
- ヘッドアンドショルダー
トレンド転換の合図として、よく見るチャートパターンは、上記の2つです。
詳しく解説していきます。
ダブルトップ・ダブルボトム
ダブルトップ・ダブルボトムは、相場転換時によく見るチャートパターンです。
2回高値 or 安値を試したけどダメだった形を言います。
ダブルトップ・ダブルボトムについては、↓の記事で詳しく解説しています。
ヘッドアンドショルダー
ヘッドアンドショルダーは、3回高値トライしたけど、ダメだった形を言います。
相場転換のチャートパターンとしては、必ず覚えておくべきです。
ヘッドアンドショルダーについては、↓の記事で詳しく解説しています。
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ダウ理論で使えるインジケーター・ツール
- 移動平均線
- 水平線
- トレンドライン
ダウ理論と相性が良く、おすすめのインジケーター・ツールは、上記の3つです。
詳しく解説していきます。
移動平均線
移動平均線は、過去の価格の平均値を線で表したものなので、ダウ理論と相性がいいです。
また、シンプルなインジケーターなので、値動きが分かりやすく、使いやすいというメリットがあります。
移動平均線については、↓の記事で詳しく解説しています。
水平線
前回の高値・安値や目立つサポートライン・レジスタンスラインに水平線を引くことにより、視覚的に意識される価格が分かりやすくなります。
水平線については、↓の記事で詳しく解説しています。
トレンドライン
トレンドラインを引くことで、安値切り上げ・高値切り下げが視覚的に分かりやすくなります。
また、トレンドラインを抜けたら、トレンド転換の可能性もあるので、早めに対処できるというメリットがあります。
トレンドラインについては、↓の記事で詳しく解説しています。
ダウ理論の欠点を知ることで勝率が上がる!
ダウ理論に従えば、常に勝つことができるのかな?
ダウ理論には、欠点はないの?
「トレーダーなら知っておくべき」といわれるダウ理論。
でも、『知っている⼈は全員必ず勝っているの?』といえば、そうではありません。
「勝てる」と⾔われている FX ⼿法や理論はたくさんありますが、その理解度は各々のトレーダー次第、売買の判断も個⼈次第。
だから、それを編み出した本⼈以外は、なかなか勝てるようになりません!
ダウ理論をトレードに活⽤する場合にも、同じことが⾔えると思います。
- 教科書通りのパターンに、なかなかならない
- チャートは人間の心理を表したもの
- 短期足だとシグナルが分かりづらい
- ロスカットが遠くなる可能性がある(長期トレードの場合)
- 転換シグナル確定までが遅い
教科書どおりのパターンに、なかなかならない!
ダウ理論は⼿法ではなく、チャートを読み解くための要点を表したものです。
しかし、例えば「転換シグナル」を⾒つけようとしても、実際に動いているチャートを⾒ながら、リアルタイムで判断するのはなかなか難しいです!
例えば、上記、縦のグレーの点線の右側が⾒えていない時点では、「転換シグナル来たかも!」って思っちゃいますよね。
特に初⼼者のうちは、「きっとこれが転換シグナルだ!よし!」と張り切ってエントリーして、結局損切りになった…という結果になることが⼤半です。
⼀般的な教科書どおりの「転換シグナル」とは、⾼値だけでなく安値も切り下がったときです。
しかしながら、実際は、上記のチャートのように「安値はすぐには切り下がらなかったり」「もう 1 回⾼値を切り下げてから次の上昇で最⾼値になったり」となかなか教科書どおりの動きにはなりません。
チャートは、⼈間の⾏動⼼理を表したもの
チャートの値動きは、トレーダーの⼈間的な感情の波を表したものであるとも⾔われています。
⼈の⾏動は⾃由気ままだし、世界中のトレーダー全員がチャートに従ってトレードしているわけでもありませんよね。
また、コンピュータによる⾃動売買も多くなっていますので、⼈と機械の判断がごちゃまぜになって、チャートが形成されていることになります。
短期⾜だけではシグナルが分かりづらい
ダウ理論は、短期⾜より⻑期⾜の⽅が当てはまりやすいと⾔われています。
これは、もともとは株の値動きを表した理論で、株式のポジションは数か⽉〜数年単位の⻑期で保有されることが多いことからもきています。
よく「短期トレードも、⻑期⾜のトレンドの⽅向を意識した順張りにした⽅が勝ちやすい」と⾔われますが、⽇⾜の⼤局が上昇トレンドのときでも、5 分⾜〜1 時間では下降トレンドに⾒えることもあります。
ダウ理論を使う時は、短期⾜だけで分析しても、転換シグナルの場所が分かりづらいです。
⻑期トレードはロスカットが遠くなる可能性がある
【ダウ理論は短期トレードには向かない】ので、⻑期トレードに転換したとすると、ターゲットの値幅が変わります。
期間が⻑い分、値幅も⼤きくなります。
勝つ分にはいいことなのですが…。
ロスカットポイントの設定を、直近の⾼値や安値を⽬安にすることを考えても、5 分⾜の直近⾼/安値と⽇⾜の直近⾼/安値では、値幅が⼤きく異なります。
実際にロスカットされてしまうと、失う⾦額も⼤きいです!
なので、ポジション数を調整するなど、残⾼(証拠⾦)不⾜で強制ロスカットになったりしないように、注意が必要です!
転換シグナル確定までが遅い
先のチャートを元に、「明確な転換シグナルとは?」「勝率が⾼い売り注⽂を出すとしたら、いつ?」と考えてみましょう。
答えは、⾼値が切り下がったあとに、「安値も切り下がり、再度上昇して、下がり始めたら」となりますが、果たしてここまで、エントリーや利益確定を待てるでしょうか?
「待ちすぎると儲けが減る」「損が増える」などなど考えてしまい、ここまで待たずに⾏動を起こしてしてしまうが、普通の(まだ勝てない)トレーダーです!
そして、待てたときに限って、こんなキレイな形にはならず、「また、教科書どおりじゃない!」「タイミングも逃してしまった…。」など、相場はホント難しいです。
ダウ理論の欠点を補うための対策【他の手法と組み合わせる】
ダウ理論がいくら有名だとしても、【欠点】はあります。
そして、チャートの値動きはニュースにすぐ影響される、⼈の⼼同様に⾃由気ままに動いています。
そんなチャートに、この⼀つの理論だけを当てはめて、トレードすることはおすすめできません。
どんな理論/よい⼿法にも必ず⽋点があります。
欠点を補う対策は、その理論・手法の得意な場面・欠点を理解していくことしかありません。
グランビルの法則
グランビルの法則とは、移動平均線と価格の動きから、ロング(買い)・ショート(売り)を判断する理論です。
ダウ理論のエントリーポイントを探す際に役に立ちます。
グランビルの法則については、↓の記事で詳しく解説しています。
エリオット波動
エリオット波動とは、相場は、上昇も下落も『5波で推進し、3波動で修正する』という理論で、相場は『フラクタル構造』なので、大きな相場の中には、小さな同じエリオット波動を形成していると考えています。
エリオット波動については、↓の記事で詳しく解説しています。
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ダウ理論の勉強方法
ダウ理論は、ひたすらチャートを見ながら、トレンドライン・水平線を引いて勉強する方法がおすすめです。
特に、先が見えている状態のチャートよりも、先が見えない状態でラインなどの引き方を勉強する方が、効果は高いです。
検証ソフトがおすすめ
ダウ理論を含めチャートの勉強・検証をしたいなら、検証ソフトがおすすめです。
検証ソフトを使えば、10年分のチャートでも数時間で検証が終わるので、効率よく勉強ができます。
勝率・利益率などが分かるので、手法改善に役に立ちます。
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まとめ:ダウ理論を学べば相場の本質が分かる!
- トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
- 転換シグナルとは、それまでの規則性が崩れた時のこと
【ダウ理論】は、上記の2つを押さえておけばOKです!
特に、高値切り下げ・安値切り上げの転換シグナルは、ダウ理論を意識していない方でも必ず意識していることなので、これは必ず覚えておきましょう!
ダウ理論は、FX のチャートを分析してトレードを⾏うにあたり「値動きとはこういうもの、だからこうしよう」と判断するために役⽴つ考え⽅です。
この理論を完璧に理解したとしても、そこから急に勝てるように変わるものではありませんが、知っていれば、⽇々のトレードで冷静な、的確な判断を⾏うことができる助けの1つとなります。
完璧ではないダウ理論の欠点を補う対策として、他の手法と組み合わせる事がおすすめです。