
FX の勉強を始めて、いろんな解説やブログを読んでいるとダウ理論という⾔葉が出てきます。これって何?重要なの?知っていたら勝てるの?
トレードの勉強していると、ダウ理論は必ず出てくるワードですよね。
ダウ理論を知っていたらトレードで勝てるかと言われると、勝てます!しかしながら、ダウ理論も聖杯ではないので、勉強すれば、必ず勝てるようになるというわけではありません!
この記事では、ダウ理論の覚えておかなければいけないこと・弱点について詳しく解説していきます。
ダウ理論について解説していきます!FXでも使えます!
株価だけでなく、FX の通貨の値動きも同じ考え⽅が通⽤するため、FX を勉強する⼈にとってダウ理論は、チャートの値動きを理解するうえで最も重要な考え⽅のひとつであるといわれており、広く世界に浸透しています。
「ダウ理論」6 つの基本法則は難しい
ダウ理論は 6 つの基本法則から構成されています。
しかし、最初に⾔ってしまうと、FX 初⼼者には難しい!意味わからない!可能性も⾼い理論です。
もとは英語の説明が、⽇本に伝わるときに、専⾨家向けに難しい⽇本語で翻訳されてしまったことも悪かったのではないかと思います・・・。
「難しい」と前置きしたうえで、
⽇本に伝わっている⼀般的な解説をそのまま書くと↓
1. 平均はすべての事象を織り込む
2. トレンドには 3 種類ある
3. 主要トレンドは 3 段階からなる
4. 平均は相互に確認されなければならない
5. トレンドは出来⾼でも確認されなければならない
6. トレンドは明確な転換シグナルが発⽣するまでは継続する引用:ウィキペディア
さて、まず「平均」「トレンド」「出来⾼」「転換シグナル」など値動きに関する専⾨⽤語が並んでいますが、意味分かりますか?まずはこれらの意味を理解していないと、全体を理解するのも難しいことになります。
FX のトレードスタイルには、スキャルピング、デイトレード、スイング、⻑期といろいろありますが、これら 6 つの原則は、⼀般的に⻑期トレードが多い「株式」が元になっています。
このため、FX の短期トレードがメインの⽅には、「そんなこと、トレード中に考えている暇はない!」2 や 3 など、あまりピンとこないものもあることは事実です。
また、 5 の「出来⾼」も、FX でそこまでしっかり⾒てトレードしている⼈は少ないです。
勝っている⼈たちは、ダウ理論をちゃんと理解しているの?
ダウ理論は、「チャートの値動きとは、こういうものである」と説明したものなので、トレードを何千回、何万回としている⼈たちは、それがダウ理論だと必ずしも意識していなくても、ひととおり理解はしています。
先にも述べましたが、私個⼈的にはこの 6 つの原則、FX 初⼼者のうちに無理してすべて理解する必要はないと考えています。私⾃⾝も、覚えようと努⼒したわけではなく「いつの間にか理解してた」実感があります。
なので、今はチンプンカンプンだとしても⼤丈夫です!
FX の勉強は果てしなく続くものですが、それまでの理解度によって他のこともスッと理解できるときが来ます。そのときに覚えれば OK だと思います!
大切なのは、チャートの数を見ることです。
多くのプロトレーダーの方たちは、何千・何万のチャートを見てきています。
その中で、この形前も見たな、ここ上がりやすいな・下がりやすいな等感覚で覚えているのも事実です。トレードを何度も何度もやって検証して体で覚えていくのがいいですよ!
トレードに活⽤するために重要な原則はどれ?
FX で勝っていくためには、ポジションを⽴てるときのエントリーのタイミングと、利益確定のタイミングを上⼿に⾒分けられるようになることが重要ですよね!
その観点で、FX のどんなトレードスタイルにもぴったり当てはまる重要な原則といえば、トレンドは明確な転換シグナルが発⽣するまでは継続するだと思います!
とりあえず、ダウ理論はこれだけ覚えましょう!
この原則の意味とは?
それでは、「トレンドは明確な転換シグナルが発⽣するまでは継続する」の意味をかみ砕いて説明してみたいと思います。
まず、上昇トレンドも下降トレンドも、⼩さく上がったり下がったりのジグザグを描きながら、⼀定の⽅向に向かって動いていきますよね。
明確な転換シグナルとは、向かっているトレンドの⽅向性が変わったかな?と思われる値動きになったときのことを指します。
例えば、上昇トレンドで、直近の⾼値を超えずに下がった。(高値切り下がり)下降トレンドの時は、直近の安値を超えずに上がった。(安値切り上がり)このような値動きになったら、それまでのトレンドは終わった可能性が高まります。なので、保有中のポジションの利益確定や、新規エントリーのタイミングであると判断できることになります。
「転換シグナル」とは、⾼値も安値も更新していく値動きが崩れたときのことを言います。
つまり、6 の原則は、「値動きの規則性が崩れるまで、上昇または下降のトレンドは続きますよ」と⾔っているのです。考えてみれば当たり前のことですよね!
同じことですが、上記の図を「下降トレンド」の場合でも確認しておきましょう。
「ダウ理論」のまとめ
- トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
- 転換シグナルとは、それまでの規則性が崩れた時のこと
この2つさえ押さえておけばOKです!
特に、高値切り下げ・安値切り上げの転換シグナルはダウ理論を意識していない方でも必ず意識していることなので、これは必ず覚えておきましょう!
ダウ理論は、FX のチャートを分析してトレードを⾏うにあたり「値動きとはこういうもの、だからこうしよう」と判断するために役⽴つ考え⽅です。
この理論を完璧に理解したとしても、そこから急に勝てるように変わるものではありませんが、知っていれば、⽇々のトレードで冷静な、的確な判断を⾏うことができる助けのひとつとなります。
ダウ理論の弱点について解説します!

ダウ理論に従えば、常に勝って⾏けるの?
ダウ理論はいつも通⽤するの?弱点はないの?

今回はこんな疑問がある⽅に向けて記事を書いています。
「トレーダーなら知っておくべき」といわれるダウ理論。でも、知っている⼈は全員必ず勝っているの?といえば、そうではないですよね。
「勝てる」と⾔われている FX ⼿法や理論はたくさんありますが、その理解度は各々のトレーダー次第、売買の判断も個⼈次第。だから、それを編み出した本⼈以外は、なかなか勝てるようになりません!
ダウ理論をトレードに活⽤する場合にも、同じことが⾔えると思います。
私が考えるダウ理論の弱点
- 教科書通りのパターンに、なかなかならない
- チャートは人間の心理を表したもの
- 短期足だとシグナルが分かりづらい
- ロスカットが遠くなる可能性がある(長期トレードの場合)
- 転換シグナル確定までが遅い
以下は実例を交えて紹介していきます。
教科書どおりのパターンに、なかなかならない!
ダウ理論は⼿法ではなく、チャートを読み解くための要点を表したものですが、例えば「転換シグナル」を⾒つけようとしても、実際に動いているチャートを⾒ながら、リアルタイムで判断するのはなかなか難しいです!
例えば上記、縦のグレーの点線の右側が⾒えていない時点では、「転換シグナル来たかも!」って思っちゃいますよね。特に初⼼者のうちは、「きっとこれが転換シグナルだ!よし!」と張り切ってエントリーして、結局損切りになった…という結果になることが⼤半です。
⼀般的な教科書どおりの「転換シグナル」とは、⾼値だけでなく安値も切り下がったときですが、実際にはこのチャートのように安値はすぐには切り下がらなかったり、もう 1 回⾼値を切り下げてから次の上昇で最⾼値になったり、となかなか教科書どおりの動きにはなりません。
チャートは、⼈間の⾏動⼼理を表したもの
チャートの値動きは、トレーダーの⼈間的な感情の波を表したものであるとも⾔われています。⼈の⾏動は⾃由気ままだし、世界中のトレーダー全員がチャートに従ってトレードしているわけでもありませんよね。
また、コンピュータによる⾃動売買も多くなっていますので、⼈と機械の判断がごちゃまぜになって、チャートが形成されていることになります。
短期⾜ではシグナルが分かりづらい。短期トレードには向かない?
ダウ理論は、短期⾜より⻑期⾜の⽅が当てはまりやすいと⾔われています。これは、もともとは株の値動きを表した理論で、株式のポジションは数か⽉〜数年単位の⻑期で保有されることが多いことからもきています。
よく「短期トレードも、⻑期⾜のトレンドの⽅向を意識した順張りにした⽅が勝ちやすい」と⾔われますが、⽇⾜の⼤局は上昇トレンドのとき、5 分⾜〜1 時間では下降トレンドに⾒えることもあります。
ダウ理論を使う時は、短期⾜だけで分析しても、どこが転換シグナルかは、余計に分かりづらいです。
(⻑期トレードは)ロスカットが遠くなる可能性がある
ダウ理論は短期トレードには向かない、ということで⻑期トレードに転換したとすると、ターゲットの値幅が変わります。期間が⻑い分、値幅も⼤きくなります。勝つ分にはいいことなのですが…。
ロスカットポイントの設定を、直近の⾼値や安値を⽬安にすることを考えても、5 分⾜の直近⾼/安値と⽇⾜の直近⾼/安値では、値幅が⼤きく異なりますよね。実際にロスカットされてしまうと、失う⾦額も⼤きい!
なので、ポジション数を調整するなど、残⾼(証拠⾦)不⾜で強制ロスカットになったりしないように、注意したほうがいいです!
転換シグナル確定までが遅い
先のチャートを元に、「明確な転換シグナルとは?」「勝率が⾼い売り注⽂を出すとしたら、いつ?」と考えてみましょう。
答えは、⾼値が切り下がったあとに、「安値も切り下がり、再度上昇して、下がり始めたら」となりますが、果たしてここまで、エントリーや利益確定を待てるでしょうか?
待ちすぎると儲けが減る、損が増える、などなど考えてしまい、ここまで待たずに⾏動を起こしてしてしまうが、普通の(まだ勝てない)トレーダーだと思います!
そして、待てたときに限って、こんなキレイな形にはならず、また「教科書どおりじゃない!」タイミングも逃してしまった…。ホント難しいですよね。
「ダウ理論」にも弱点があることを理解しよう!弱点を補うための対策は?
ダウ理論がいくら有名だとしても、弱点はあります。そしてチャートの値動きはニュースにすぐ影響される、⼈の⼼同様に⾃由気ままに動いています。
そんなチャートにこの⼀つの理論だけを当てはめてトレードすることは、おすすめできません。
どんな理論/よい⼿法にも必ず弱点や⽋点があり、それを補う対策は、その理論・手法の得意な場面・弱点を理解していくことしかありません。
色んな手法などがありますが、最終的にはシンプルになると覚えておきましょう!
まとめ
ダウ理論の弱点について解説していきました。
しかし、この記事に書いてある弱点を本当に理解するまでは、チャートの形をたくさん見て頭だけじゃなく体で理解する必要があります。
これは他の理論、考え⽅、⼿法、メンタルの保ち⽅、etc. 覚えることがたくさんある FX の勉強ですが、とにかくチャートをたくさん⾒て、いろんな値動きがあることを⾃分の経験として記憶させることが⼤切だと思います!
トライ&エラーを繰り返しながら、トレードを繰り返し経験していきましょう!
多くの失敗すれば学びも早いです!検証ソフトという強い味⽅も、おおいに活⽤しましょう。
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